マイカルベアーズが勝てば、すんなりとファイナル6出場が決定。負ければ湖北ファイニーズにも出場の可能性が出てくるという状況での戦い。
湖北のキックオフを、リターナー杉山が27ヤードリターンして始まったマイカル自陣37ヤードからの攻撃。
ここからもスタートRB杉山が3連続キャリアーとなって敵陣まで攻め込んだ。しかし、ここでマイカルがホールディングで罰退。QB夏目がWR竹田や、TE阿部へパスを決めるものの、ファーストダウンを奪うことができず攻守交替となった。
一方の湖北は、ファイナル6出場のためには大量点差での勝利が必要だけに、第1プレーから思い切ったプレーに出た。
QB荒木からWR吉村へいきなりロングパス。いったん確保したかと思われたが、ボールが手につかず不成功に終わり奇襲作戦は失敗した。取っていれば確実にTDだっただけに、湖北にとって残念なプレーとなった。
そして次のマイカルの攻撃で、本領を早くも発揮されてしまう。
マイカル自陣34ヤードからの攻撃。まずWR東野へ14ヤードのパスを決め敵陣へ。次にエースRB波武名が密集をくぐりぬけるラン、TE阿部への20ヤードのパス、そしてRB杉山のオープンへのランでゴール前1ヤードまで迫ると、最後は夏目が左オープンを走り抜けTD。あっさりと先制点を奪った。
マイカルは次の攻撃でも、RB杉山の58ヤードのビッグランで敵陣に攻め込むと、RB波武名のランでゴール前15ヤード。最後はRB水谷が中央を走りTD、14−0とリードを広げた。
一方の湖北は得点を気にするあまり、第2Q途中までファーストダウンさえ奪えない。しかもマイカルに、RB杉山のランや、WR東野へのロングパスでゴール前8ヤードまで迫られ、最後は波武名にTDされてしまう。
0−21。逆転でのファイナル6出場の望みはこの時点でほぼ消え失せた。
こうなるとマイカルがいかに攻めきるかに注目が集まったが、こちらもなかなか相手のミスに付け込むことができない。
敵陣30ヤード付近からの2度の攻撃が、いずれも得点に結びつけることができなかった。
湖北も第4QにRB山崎、井場のランでゴールまえ7ヤードまで迫り、最後は山崎が走りこんでTDを決めようやく6点を獲得したが、時“かなり”遅し。
結局、試合終了間際に7点を奪ったマイカルが28−6で勝ち、ファイナル6出場を決めた。
久保田監督は「今日の試合は、松下電工戦やアサヒ飲料戦以上の気迫で、臨むよう選手には指示をしました。なんとかファイナル6に出場して、アサヒ飲料戦での失敗を取り返すチャンスが欲しかったんです。勝つには勝ちましたが、ファイナル6で勝てるチーム状況ではありませんので、今晩からでもしっかりと相手(リクルート)を分析して、持ち味を活かした戦いをしたいですね」と早くも2週間後に迫ったリクルートとの戦いに視線が向けられていた。
一方の村田ヘッドコーチは「今シーズンはスタンダードを知ることができました。あとは来年にいかにつなげるかですね」とこちらも物心両面で苦しかったシーズンを、最後は笑顔で振り返っていた。
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