
【GBチャレンジ 決勝戦】名古屋サイクロンズ vs クラブホークアイ
’18.05.28
ホークアイが名古屋を破る大金星。グリーンボウルチャレンジ初優勝
第64回西日本社会人アメリカンフットボール選手権大会、Xリーグの下位2チームと、X2の上位2チームがトーナメントで争うグリーンボウルチャレンジの決勝戦。
順当に勝ちあがったXリーグ5位の名古屋サイクロンズと、初戦でXリーグ6位のサイドワインダーズを破って決勝にコマを進めたX2のクラブホークアイが対戦した。
試合開始から互いにパントを蹴り合う展開。相手の攻撃を3アンドアウトに抑え込んだ名古屋が、第2シリーズで敵陣46ヤードと、有利なポジションから攻撃を開始する。
RB#21藤井のランのあと、QB#6伊藤からRB#9井戸へ29ヤードのパスが決まりゴール前13ヤードに迫る。
ここからRB#7加藤のランを軸に攻めるが、有効なゲインを奪えず、K#97真置が31ヤードのFGを試みるが失敗に終わる。
その後は互いのディフェンスが奮闘し、ゲームはしばし膠着状態に。散発的にダウンの更新はするものの、連続したドライブには繋がらない。
前半残り時間1分20秒、名古屋自陣38ヤードからの攻撃。
QB伊藤の投じたロングパスをWR#10永井が2人のマークを振り切ってキャッチ。そのままエンドゾーンに持ち込んだが、ホールディングの反則で取り消し。
10ヤード罰退して再びパスを投じると、それをホークアイのLB#91宮がインターセプトして攻撃権がホークアイに移る。
だがホークアイの最初のプレーで、QB矢羽多に名古屋のDL#91工藤がファンブルフォース。こぼれたボールを名古屋のLB#58添島が拾い上げて名古屋が攻撃権を奪い返す。
前半終了まで23秒。ここで名古屋QB伊藤がWR永井に42ヤードのロングパスを決めて、ゴール前30ヤード。ショートパス2本で7ヤードほど前進したあと、残り時間でK真置が再びFGに挑むが、またしても不成功に終わる。
両者無得点のまま迎えた後半。
ホークアイの後半第1シリーズを、3アンドアウトに抑えた名古屋自陣49ヤードからの攻撃。
3プレー目にQB伊藤からWR永井にロングパスが決まって、永井がそのままエンドゾーンに駆け込みTD。今度は反則もなく先制点を獲得。しかしTFPのキックは不成功に終わり、6-0と名古屋がリードする。
3Qの終盤。ここまで得点の気配すらなかったホークアイにチャンスが生まれる。
LB#44玉井のパスインターセプトから掴んだホークアイ敵陣38ヤードからの攻撃。
QB矢羽多からWR#4中川へのパス、QB矢羽多のランで敵陣22ヤードへと前進。ここからRB#40橋本のドロープレーが決まってゴール前6ヤードに迫る。
相手のパスインタフェアーでさらに詰め寄ると、QB矢羽多からRB#41佐藤(暁)にTDパスが決まる。TFPのキックを成功させて7-6。ホークアイが逆転に成功する。
4Qはホークアイが丁寧に時間を潰し、守っては名古屋を2度のダウン更新のみに抑え込むなど得点を与えず、このまま試合終了。
ホークアイが、Xリーグのチームを再び破る大金星でグリーンボウルチャレンジ初優勝を成し遂げた。
「ディフェンスが神懸かっていた。選手、コーチとも良く凌いでくれた」と、話すホークアイの西村HC。ワンチャンスを得点に結びつけたオフェンスは「名古屋のディフェンスは精度が高くて、糸口がなかなか見つからない中、QBが持ち味を発揮してくれた」と、選手を褒め称える。
「1年で戻って、来季のXリーグで勝つことが目標。コーチ陣も少ない中、選手達が意識を持って主体的に良くやってくれている」と、チームはさらに上を目指している。
思いがけない敗戦に「春の時期で新人選手との融合を図りながら、いまの段階の力試しをしたがこれが今の実力」と、話す名古屋の小林オフェンスコーディネイター。
「反則やターンオーバー、FGの失敗も含め、まだまだ精度が低くて練習が足りていない。ゲームそのものがいい練習になっているので、次に繋げていきたい」と、秋本番に向けて課題の克服が始まる。