【BATTLE9】アズワン-オール三菱 試合レポート
’14.12.01
後半に流れを掴んだオール三菱が、アズワンを突き放して勝利
2014年のXリーグ各ディビジョンの下位3チーム同士で争われてきたBATTLE9。その頂点を決めるファイナルステージが、大阪市のキンチョウスタジアムで行われた。
対戦するのは、ともにファーストステージ2勝3敗、セカンドステージ2勝のアズワンブラックイーグルス(WEST4位)とオール三菱ライオンズ(CENTRAL4位)。オール三菱にとっては初の関西遠征試合となった。
立ち上がりのオール三菱、自陣25ヤードからの攻撃。QB#15谷口からWR#1斎藤へのパス、QB谷口のキープなどで敵陣へと進入するが、4thダウンパントに終わる。
この試合を勝って締めくくりたいアズワン、第1プレーからQBの位置にRB#4加藤を配し、その加藤の18ヤードキープでいきなり敵陣へと進攻。ここからQBを#14福井、#17田原、#8奥野とワンプレー毎にスイッチ。WR#19清水へのリバースプレーや、相手守備の8メンラッシュの裏をかいたミドルパスなどが決まり、ゴール前10ヤードに迫る。
ここでQB福井のキーププレーが通って、先制TD。幸先のいいスタートを切る。
しかしその直後、アズワンのキックオフしたボールを、オール三菱のKR#30小形が俊足で一気にカバーチームを抜き去り、リターンTD。TFPのキックは失敗するものの、6-7と追い上げる。
オール三菱、次の自陣18ヤードからの攻撃は、4thダウンとなるがアズワンの交代違反の反則でラッキーなダウン更新。これで息を吹き返したオフェンスが、WR#4田中、#19吉田を立て続けに決め、敵陣36ヤードへと陣地を進める。
さらにRB#33鈴木のランでゴール前23ヤードとすると、最後はQB谷口からWR#81栗原へTDパスがヒット。TFPもRB鈴木のランプレーが決まって、14-7と逆転に成功する。
アズワンも反撃。自陣20ヤードからQB福井、奥野のキーププレーやRB#28山上のランと中央のランプレーが良く通り、ゴール前15ヤードまで攻め込む。しかしここからが攻めきれず、K#1中西が32ヤードのFGで10-14として、前半を折り返した。
後半開始早々のアズワン。最初の攻撃でのパントでオール三菱を自陣4ヤードからと追い込み、ここからの攻撃を抑えてゴール前24ヤードからと絶好のフィールドポジションを手に入れる。
RB山上のランでゴール前7ヤード。しかしここでフォルススタートの反則で罰退、TDを狙ったパスはオール三菱のDB#24嵐田にエンドゾーン内でインターセプトされ、逆転のチャンスを逃してしまう。
タッチバックで自陣20ヤードからのオール三菱。その2プレー目でQB谷口が豪快な73ヤード独走。一気にゴール前に迫るとQB谷口からWR#87若松へのTDパスで、21-10とアズワンを突き放す。
この後半最初の攻防で、試合の流れは完全にオール三菱のものとなる。
続く自陣45ヤードからの攻撃シリーズでも、WR#4田中、TE#85祖父江へのパス成功で敵陣15ヤードとすると、QB谷口がエンドゾーンに走り込んでTD。
4Qに入ってもオール三菱の勢いは止まらず、RB鈴木のラン、QB谷口の連続キープでエンドゾーンに迫ると、QB谷口が再びQBキープでTDを奪い試合に決着をつけた。
「昨年もここまでは来た。今年は春からアサヒビールに勝つことを目標にやってきたが、それには及ばなかったのが課題として残った」と、勝利にも引き締まった表情で今季を振り返るオール三菱の林ヘッドコーチ。「(今日の試合では)前半ディフェンスが差し込まれたが、後半にはアジャストできた。課題の一つであった対応力はついたと思う」と、一定の成果を挙げる。
「初の関西遠征で、チームにとっては良い経験が出来た」と、来季はさらなるステップアップを目指す。
「前半はなんとかなると思ったが、連続ミスで自滅してしまった」と、アズワンの芳井ヘッドコーチ。エンドゾーンまで迫りながらたたみ込むことが出来なかった攻撃が悔やまれる。「もちろん課題はこのあたり、練習するしかない」と、出直しを誓う。