【WEST】パナソニック-名古屋 試合レポート
’14.09.29
圧倒的な攻守ラインのパワーでパナソニックが大勝
シーズン後半をベストなチーム状態で迎えるためにも序盤で露呈した弱点をしっかり克服したいパナソニックインパルスと、こちらも後半戦を万全の態勢で迎えるためにも、いいコンディションにしていきたい名古屋サイクロンズが対戦した。
パナソニックの第1シリーズ、自陣26ヤードからの攻撃。QB#8高田からWR#15頓花、RB#33横田へのパスで敵陣23ヤードまで前進すると、RB#41岩田、WR頓花へのパスも決まりゴール前12ヤード。ここからTE#84吉田へのTDパスが決まり、あっさりと先制点を奪った。
パナソニックは次のオフェンスでもゴール前9ヤードまで一気に迫るが、OLからのコンバートで売り出し中のRB岩田が、タックルを受けボールをファンブルしてしまう。
しかし、その嫌な流れを安定したディフェンスで乗り切ったパナソニックは、敵陣26ヤードからのオフェンスでRB横田のラン、QB高田からRB#39荒木へのパス、その荒木のランでゴール前10ヤードとし、最後もQB高田からRB荒木へのパスでTDを奪い、14-0とリードを広げた。
パナソニックは直後の名古屋のオフェンスで、RB#9井戸が弾いたパスをLB#29石原がインターセプト。敵陣32ヤードからの攻撃権を得る。ここからTDまでRB岩田が5連続キャリー。最後もRB岩田が力強くタックルを払いのけてTD、21-0とした。
前半終了間際のパナソニック。2度の反則で大きく罰退させられながらも、交代出場したQB#18大原のスクランブルランで大きく挽回すると、TE#84吉田へTDパスが決まり、28-0で前半を折り返した。
パナソニックは、後半に入ってからもRB岩田を積極的に起用し前進を重ねる。
4分15秒に5本目のTDを奪うと、直後の名古屋オフェンスで、QB#2小山がボールをファンブルしたところをパナソニックディフェンスがリカバー。敵陣19ヤードからの攻撃権を得る。
ここでQB大原のスクランブルラン、TE吉田へのTDパスが決まりさらにリードを広げた。またその直後の名古屋オフェンスでも、パナソニックDB#32鷲野が相手の短いパスを読み切ってインターセプトに成功、そのままエンドゾーンまで走り込みTDを奪う。
その後メンバーが入れ替わっても攻撃の手を緩めないパナソニックは、3番手のQB#3永吉の独走TD2本も含め、さらに4TDを追加。大量77点を奪っての圧勝。
一方、名古屋は第4Q6分過ぎまで、1度もダウン更新が出来ない状態。ランで10ヤード、パスでも30ヤードを奪うのが精一杯という散々な結果に終わった。
試合後、荒木監督は「(チーム状態は)少しずつ良くなっているが、まだいいレベルには達していない。去年と比べて力があると思うが、まだ捕れるボールを落としたり、オフサイドの反則をしたり、チームとしてリズムに乗り切れていない」と、大勝にも厳しい評価。しかし「負け惜しみになるが、選手はエレコム神戸に負けてから目つきが変わった。チームのピークも10月を目処にもってきているので、次の試合から真価が問われる」と、いよいよ全開の構えだ。
名古屋の谷川監督は「弱いチームがミスをしていては勝てない。またうちのOLとパナソニックのDLの差が激しすぎて何もできなかった」と反省しきり。
「メリハリをつけて思い切ったプレーを選択することも大切。初勝利をもぎ取るためにも、状況を見極めて攻めて守ることをコーチ陣に徹底したい」と、話していた。