【グリーンボウル】アサヒ飲料クラブチャレンジャーズ VS アズワンブラックイーグルス 試合レポート
’17.05.22
互いに課題を残す内容。秋に向けての再建を誓う三位決定戦
グリーンボウルトーナメント3位決定戦は、アサヒ飲料クラブチャレンジャーズとアズワンブラックイーグルスが対戦。アサヒ飲料は反則などミスによる自滅が目立ち、アズワンは調整不足が否めない試合内容となった。
1Q。アサヒ飲料オフェンスはダウン更新すら出来ない。一方のアズワンも、ハーフライン付近までランで前進するも、決め手に欠き0-0で2Qを迎えた。
2Q。アサヒ飲料自陣19ヤードからの攻撃。QB#17宮城が投じたパスを、アズワンDB#22梶原がインターセプトし、アズワンが敵陣28ヤードからの攻撃権を奪った。
しかしこのチャンスに、QB#17田原が連続QBサックで大きく後退。結局、FGすら奪えず流れをつかみ損ねた。
アズワンは次の攻撃もダウン更新に至らずパントを選択。
このP#1中西が蹴ったパントをキャッチしたアサヒ飲料則ターナー#82横山がリターンを開始すると、2人、3人とタックルを外し、そのまま85ヤードを独走TD。アサヒ飲料がキッキングチームで得点を奪った。
アズワンは前半終了間際にも、2度の4thダウンギャンブル成功で、敵陣30ヤード付近まで攻め込んだが、パスを決めることができず、FGトライも失敗。7-0とアサヒ飲料のリードで前半を終えた。
後半に入っても、アサヒ飲料のオフェンスは攻めあぐみ、3シリーズ連続してファーストダウンを奪うことができない。
自陣から抜け出すことが出来ずリズムが創れない中、4Qに入ってDB#25池田がアズワンQB田原の投じたパスをインターセプト。敵陣31ヤードからの攻撃権を手に入れた。
この絶好のチャンスに、まずRB#21安藤のランで敵陣19ヤードまで前進。
しかしここからが進まず4thダウンに。ここでアサヒ飲料はFG体型から、スナップを受けたホルダーの#4太田が立ち上がり、パスを投じるスペシャルプレーを見せたが失敗に終わった。
アサヒ飲料は次の自陣37ヤードからの攻撃で、QB宮城からTE#87吉海へパス、WR#1キングのランなどでハーフラインまで前進。さらにQB宮城がWRキングに起死回生のパスを決め、敵陣31ヤードに侵入。最後はRB#33長山が左オープンを走り抜けTD。この試合、初めてオフェンスで得点を奪った。
試合残り時間1分43秒。なんとか得点を奪いたいアズワンだが、敵陣に侵入したところで、QB田原の投じたスクリーンパスを、アサヒ飲料DL#95山本にインターセプトされて攻撃権を奪われる。
アサヒ飲料は、試合終了間際に転がり込んだ敵陣38ヤードからのチャンスに、RB安藤が右サイドライン際を走り抜けTD。21-0でアサヒ飲料が勝利を収めた。
アサヒ飲料の松本ヘッドコーチは「負けなかったことだけが収穫。けが人が多く、QB宮城も高熱でまともに練習ができていなかったが、苦戦した言い訳にはならない。反則でリズムを崩してしまったが、これも練習での準備不足、取り組みの甘さだと思う」と厳しい表情。
「このような状況をどう払拭して、どうひとつにまとまるのか。次の尼崎ボウルまでにクリアしていきたい」と、1週間後に迫った近畿大学との試合へ向けて、気を引き締め直す。
チ-ム状況が思わしくないアズワン。鈴木GMは「相手のミスで接戦になったが、実力の差はかなりある。人数も少なく持久戦に耐えきれなくなって、最後に失点を重ねた」と振り返る。
「(選手の流出などで)ここ10数年で初めて迎えた危機的状態。オフェンスメンバーが去年から残っているのでかろうじてカタチにはなっているが、強化とか、補強とかに手が回らないくらいのチーム状態なので、何とかマイナスをプラスにできるよう取り組みたい」と、秋へ向けてのチーム再建が待たれる。