富士通との最終戦に敗れ、EAST2位。FINAL6には、2年連続5回目の出場となる鹿島ディアーズ。 今季の鹿島は、DL谷嶋、木村、OL播磨ら、主力選手を引退で失ったものの、その穴を十二分に埋める戦力が順調に育ってきている。 それを証明したのが、春の公式戦「パールボウル」で宿敵・シーガルズをタイブレイク(延長戦)で下し、3年ぶり4回目の栄冠を手にしたことだ。 |
その原動力となったのがQB鈴木。パールボウルでは、試合終了間際に同点に持ち込む貴重なTDパスを通し、タイブレイクでは、WR志田に勝利を決定づけるTDパスを決めるなど勝負強さをみせた。 学生時代(日大)から慣れ親しんだショットガンの本格導入に伴ない、1回平均パス獲得ヤードを昨年10.2ヤードから12ヤードに伸ばしている。ディビジョン2位のQB高橋(シーガルズ)を100ヤード引き離して、2年連続3回目のリーディングパサーの栄誉を獲得。リーグを代表するQBとして成長してきている。 リーグナンバー1の成績を誇るパスオフェンスは、これまでエースレシーバー板井主将への偏重型だったのが、今季は実績のあるWR椎野、植村、志田、TE八百板に投げわけ、相手ディフェンスに的を絞らせないパッシングアタックをみせ、猛威をふるった。 なかでもRBからWRにポジション変更したWR関澤は、今季チーム2位のレシービング記録を残す活躍。また「新人が成長してきた」と森ヘッドコーチがいうようにWR東畠(関学大)、松永(近畿大)、TE脇田らが実績を残した。特にWR松永はリーグ戦4試合に出場して3TDを奪った。 |
ランニングプレーでは、IBMとの初戦で値千金の勝ち越しTDを奪うなど、リーグ戦で4TDを奪ったエース格のRB平手を中心に、RB池場、コーチ兼任のRB堀口らがグラウンドアタックに冴えをみせ、新人ながら「切れとスピードが出て」(森ヘッド)確実なプレーをみせるRB曽根(筑波大)と、役者が揃っている。 また負傷の癒えたWR笹野も、クラブダイノス近鉄戦で自慢の俊足を飛ばしてパントリターンTDを2本奪うなど、重要な戦力としてチームに貢献した。 ディフェンスもDT新井、佐々木のフレッシュなライン陣が奮闘し、LB岡橋、安澤、比留間といったリーグ最強を誇るLB陣が、ラン、パスカバレッジに非凡な能力を発揮する。 DBもベテラン竹下、白井、佐野らがアスリートぶりをみせつけた。 アサヒ飲料への雪辱を期して、関西に乗り込んだFINAL6であったが、リーグ最終節付近から調子を落としていたエースQB鈴木の本調子がいまひとつもどらず、無念の涙をのんだ。 |
FINISH RESULT 2002 | ||||
9月14日 | ○ | 21-14 | vs IBM BigBlue | |
9月26日 | ○ | 44-0 | vs LIONS | |
10月 6日 | ○ | 66-0 | vs クラブダイノス近鉄 | |
10月19日 | ○ | 21-17 | vs 日産スカイライナーズ | |
11月 3日 | ● | 7-14 | vs 富士通フロンティアーズ | |
FINAL6 | 11月17日 | ● | 10-28 | vs アサヒ飲料チャレンジャーズ |
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