最新情報 試合日程と記事 個人記録ランキング リーグ戦星取表 リーグ記録集 サイトマップ 関連リンク TOPページ

ライスボウル

試合のみどころ

立命館大学パンサーズ VS オンワード スカイラークス
新春パワーバトル。最強RITSにON-SKYが挑む!

 第57回日本選手権・ライスボウルは、2年連続制覇を目指す立命館大学パンサーズ(関西学生リーグ)と、新チーム結成以来、3年越しの目標であったXリーグ初制覇を成し遂げたオンワードスカイラークス(XリーグEAST/以下ON−SKY)が対戦する。
 新春バトルにふさわしく、互いにダイナミックなフットボールが持ち味のパワーチーム同士。ファン待望の初顔合わせとなった。

 「日本チャンピオンチームに対してチャレンジ精神で挑む」と、ON−SKYの野田監督。
 1987年の第37回大会より、社会人と学生のチャンピオンチーム同士が争う日本選手権となったライスボウル。当初は京都大、日本大が2連覇、3連覇をするなど、学生代表優位で幕を開けた。
 しかし、1992年にON−SKYの前身であるオンワードオークスが、関学大を破って日本一となって以来、2001年までは社会人代表が9勝1敗と大きく勝ち越し、「もはやライスボウルで学生代表の勝利は難しい」とまで云われていた。

 だが、2002年の関学大、2003年の立命大と、ライスボウルのヒーローが再び学生代表となって3年目。日本最高峰リーグを自負するXリーグの名に懸けて、ON−SKYに与えられた使命は大きい。

 そこで今回は、ON−SKYがこの「学生史上最強チーム」とどのように戦うのか、という視点で推察してみたい。

 立命大の古橋ヘッドコーチは、「試合の見どころは大きくわけて3つ。1つは高田と冨澤選手の両エースQB対決。ウチ(立命)のDL陣とON−SKYのOL陣のライン戦。あとひとつはウチのWR陣と相手DB陣とのマッチアップ」と、この試合の見どころを話した。
 そして勝敗を分けるポイントに関しては、「ウチのOL陣が社会人屈指のDL陣をどこまで辛抱できるか」と、きっぱり。

 逆に言えば、前述の3つのポイントは、立命大にとって互角以上の戦いが期待できると云うこと。
 つまりON−SKYとしては、DL矢部らを軸にしたディフェンスフロント陣が、立命OLを突破して、学生界ナンバーワンQB高田を、どこまで脅かすことが出来るかだ。

 立命大が採用しているオクラホマ大直輸入のショットガンオフェンス、通称「リッツガン」は、関学大やXリーグではアサヒ飲料も、系譜としては同じタイプのオフェンスだ。
 FINAL6準決勝で、DL陣がアサヒ飲料のQB桂に激しいプレッシャーを与え続け、本来のパスオフェンスを封じたのは、ON−SKYにとって明るい材料ともいえる。

 QB高田のパスを封じると、RB岸野、佃、古川、斎藤といった能力の高い立命RB陣が出てくる。パワータイプのRB齋藤以外は、いずれも小兵ながら俊足カットバックタイプのスピードランナー。イメージとしては、アサヒビールのRB中村(友)やRB花房あたりだろうか。
 ここはLB時本に期待したい。近年は怪我に泣かされることもあったが、NFLのプロ舞台に挑戦するなど、その日本人離れした身体能力と抜群のセンスを併せ持つこの守護神LBが、立命大ディフェンスの代名詞である“アニマル”のお株を奪う働きを見せてくれるだろう。

 昨年の「元気な3回生軍団」が、そのまま最終学年を迎えた立命大の“本家”アニマルディフェンス。
 DL平井、紀平を軸にした強力なDL陣、昨年のポールラッシュ杯受賞者のLB八木、主将DB高橋、運動能力の高いDB長田と、いずれも関西学生リーグベスト11に選ばれたタレント揃いで、大きな穴は見あたらない。

 対するXリーグ歴代記録を更新したQB冨澤とON−SKYパスユニットは、決して複雑なことをしているわけではなく、「シンプルにして高精度」。パッシングオフェンスの王道だ。
 WR神、浦、渡部、井本、福田(奨)、前田、といったXリーグ屈指の豪華レシーバー陣が、どこまで揺さぶりをかけることが出来るのか。注目が集まる。

 「RB加畑のランがあってこそのパスオフェンス」と野田監督。富士通、アサヒ飲料、アサヒビールと、いずれも強力ディフェンス陣が自慢のチームに、果敢に立ち向かってきたこのタフネスランナー・RB加畑の、“気合い一発”も見どころの一つ。

 野田監督と古橋ヘッドが異口同音に云うのが「第2、第3の作戦」の存在。互いに得意とするオフェンスが封じられ、ゲームがこう着状態となったときに、どのような手が打てるかが勝負の分かれ目となるかも。

 ON−SKYは、QB小島のランアタックで勝負をかける。エースQB冨澤とはカラーの違うオフェンスが可能な、この“元すかいらーくのエースQB”の存在は、ON−SKYの切り札でもある。
 反対に立命大はいかなる手を打ってくるのだろうか。リーグ戦で関学大の気迫に押されて先制を許した以外は、ここまで苦戦知らずに勝ち上がってきた立命大がどのような「ジョーカー」を持っているのか。もっとも注目したいポイントだ。

 「勝つならハイスコアーの接戦。負けるときは大差負け」と古橋ヘッド。
 新春パワーバトルは、前半の立ち上がりが勝負。両チームのオフェンスが最初から止まらない展開になるようだと、ジェットコースターのような激しいゲームになることは間違いない。