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オービックシーガルズ VS 富士通フロンティアーズ
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
オービックシーガルズ 0 20 7 0 27
富士通フロンティアーズ 7 10 7 0 24

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勝利を呼んだFGブロック!オービックが激戦を制す。

 2004年Xリーグ第1節の最後を飾ったビッグゲーム。オービックシーガルズと富士通フロンティアーズの対戦は、好敵手同士らしい僅差のゲーム展開。
 どちらが勝利してもおかしくない内容ながら、オービックが4Qに富士通のFGをブロックして、27−24の3点差を守りきり勝利。序盤の大事な白星を手に入れた。

 強豪チーム同士とはいえ、やはり初戦。互いに要所でミスが出て、その都度ゲームの流れがめまぐるしく変化する。開始早々は、オービックにミスが相次いだ。
 オービックにランプレーでのファンブルロスト、パントでのキックミスなどがあり、富士通が敵陣25ヤードからの攻撃権を手に入れる。
 富士通の嶋監督が「この夏から好調を維持している」というQB中澤が、3rdダウンロングからWRブレナンにTDパスをヒット。7−0と富士通が先制する。

 立ち上がりの勢いは完全に富士通。自陣38ヤードから始まったオフェンスをRB森本のランを軸に前進。オービックの反則などもあり、Qタイムを挟んで敵陣23ヤードまで陣地を進めると、K長谷がFGを成功させ、10−0と富士通がリードを拡げる。

 だが、オービックの先発QB高橋(大)も好調。第2Qに入ると、ここまでかみ合わなかったオフェンスが爆発する。
 自陣35ヤードからのオフェンス。TE安東、新人TE菊池、SE前川らへパスを次々にヒットさせ、連続ダウン更新。敵陣24ヤードから反則で大きく後退するも、すぐさま移籍新人のSE水口へ矢のような弾道のTDパスが決まり、7−10と反撃の狼煙を上げる。

 俄然、盛り上がるオービック。富士通オフェンスをLB古庄のロスタックル、DB里見のQBサックなどで仕留めると、今度はRB古谷が連続の中央突破でダウン更新。ゴール前11ヤードまで一気に陣地を進める。
 再びQB高橋(大)からSE水口にTDパスが決まり、TFPキックは富士通ディフェンス陣にブロックされてしまうが、13−10とオービックが逆転に成功する。

 こうなるとオービックの勢いは止まらない。続く富士通のオフェンスで、QB中澤がDL福永のハードヒットを受けてファンブル。そのボールをオービックDB渡辺が拾い上げて、そのままエンドゾーンへ走り込みTD。20−10とオービックがさらに得点を重ねる。

 前半残り時間1分19秒。ここから富士通QB中澤が落ちついて2ミニッツオフェンスを披露。
 TE大矢、WR久保田へ連続ロングパス成功で、敵陣21ヤード。ここでQB中澤からWR高橋(睦)にTDパスが決まって、20−17。3点差に詰め寄り、勝負は後半戦へと持ち越される。

 前半の勢いを残すオービック。後半最初の富士通オフェンスを4回で抑えると、自陣30ヤードから、RB古谷の46ヤードロングゲインを皮切りに、QB高橋(大)からTE安東、SE前川へのパスを交え、4プレーでゴール前9ヤードに迫る。
 最後は、RB米田へのフェイクを入れたQB高橋(大)が、ブーツレッグで走り込んでTD。27−17とする。

 富士通も反撃。RB森本のラン、QB中澤からWRブレナンへのパスで前進。
 敵陣36ヤード付近まで進んだところで、OLの反則があってパントに追い込まれるが、このパントのボールが相手リターンチームの選手に当たったところを、富士通の主将TE大木が確保。ゴール前3ヤードと富士通に絶好のチャンスが転がり込む。
 ゴール前の激しいライン戦は、大黒柱RB森本が3回持ってTD。27−24と、再び3点差にする。

 ゲームは最終Q。富士通はQB中澤からWRブレナンへの連続パス成功でダウン更新。ゴール前20ヤードとなったところで、DL池之上にQBサックを奪われ、4thダウンFGトライ。
 富士通K長谷のキックが決まって同点、と思われた矢先、激しく突進してきたオービックDL庄子らが、キックされたボールをブロック。得点ならず。
 このまま互いのオフェンスとも進まずタイムアップとなり、オービックが虎の子3点差を守りきって激戦を乗り越えた。

 「力のある相手オフェンスにディフェンス陣がよく食らいついてくれた。楽な試合ではなかったが、攻守とも集中力を途切れさせずによく頑張った」とオービックの大橋ヘッド。
 「このゲーム(富士通戦)が決まる前から、9月にチームをピークに持って行くプランだった。これから戦う相手も決して油断できないので、今日の結果を良く研究して、さらに高めていきたい」と、今後も続く激戦に想いを馳せる。

 一方、富士通の嶋監督は「ミスが多すぎた。ブレナンが要所でいい働きをしてくれたが、もう少しランで組み立てていけないと厳しい」と、振り返る。
 黒星発進で道のりが厳しくなったシーズンだが「一つひとつ目の前のゲームを着実に戦って、自分たちの力をしっかりと発揮していきたい」と、立て直しを誓った。