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解説記事

五洋建設パイレーツ VS 学生援護会ROCBULL
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
五洋建設パイレーツ 0 3 6 8 17
学生援護会ROCBULL 0 7 7 6 20

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残り時間O秒の逆転TD!学生援護会が気迫の勝利。

 5度に及ぶ逆転、激しいシーソーゲームとなったこの試合。残り時間0秒で最後の逆転TDを奪った学生援護会ROCBULLが五洋建設パイレーツに勝利した。

 試合は開始早々から激しい展開。
 五洋建設は最初のシリーズをQB川嵜とQB水野のノーハドルオフェンスで開始。
 敵陣7ヤードまで迫るがTDには至らずFGトライ。これを学生援護会DL村上がブロックし、得点を許さない。

 学生援護会も、次のシリーズで敵陣29ヤードまで迫り、K小山のFGで先制を狙うが、こちらも失敗。

 結局、前半の五洋建設は毎シリーズ敵陣まで攻め込みながらも、要所でのパスの精度を欠き、FGの3点を奪うにとどまった。
 一方、学生援護会は1TDを奪うも、そのドライブ以外では五洋建設ディフェンスに抑えられるかたちとなった。

 そして後半、試合は逆転に次ぐ逆転へ。

 まずは、五洋建設RB林が72ヤードのパントリターンTDを決め逆転。これは学生援護会DL下川が、TFPのキックをブロック。五洋建設の9−7。
 次のオフェンスで、学生援護会RB片岡、RB五嶋が、スピードと個人技でゲインを重ねTD。TFPのキックも成功し再び逆転。学生援護会の14−9。

 しかし、ここから五洋建設QB君川の調子が徐々に上がってくる。
 TE二宮を中心にパスを成功させ始めると、WR樫村へTDパスをヒット。逆転に成功すると、2ポイントコンバージョンを選択。
 これをRB古谷が走りきって、3点差の17−14で五洋建設がリードを奪う。

 ここで流れを掴んだ五洋建設は、続く学生援護会のオフェンスをしっかり抑え、自陣15ヤードからのオフェンスとなる。RB阿部のラン、WR荒川のリバースプレー、そしてQB君川のパスと、約5分を消費するドライブでゴール前3ヤードへ迫る。
 残り時間は約3分、ここでTDを奪えばほぼ勝利が確定する五洋建設は、4thダウンギャンブルをエースRB古谷のオープンランに託す。

 しかし、このランは学生援護会ディフェンスが“魂のディフェンス”。エンドゾーン目前でタックル。3点差のまま攻撃権は学生援護会へ。

 残り時間2分34秒、自陣1ヤード。ここから学生援護会の大逆転劇は始まった。

 RB清水のランでゴール前を抜けると、WR川崎へのパスで自陣40ヤードへ。残り時間は57秒。その後、RB杉田へのショベルパス、WR宮坂へのパスが決まったところで、学生援護会が最後のタイムアウトをコール。
 敵陣36ヤード、残り時間は29秒。続くWR松本へのパスが決まり、サイドラインに出たところで、敵陣24ヤード、残り17秒。

 インバウンスでプレーが終了すれば試合終了となるこの場面で、学生援護会はFGで同点ではなく、TDで逆転というシナリオを描いた。
 しかし、ここからパスを2度失敗し、残り時間は8秒。

 最後のプレーが始まりターゲットを探すQB増田。そこに五洋建設DL陣の激しいプレッシャーが加わる。
 プレーが崩れ逃げるQB増田、時計はすでに0秒を示している。このままQBサックで終わるかと思われた直後、逃げながらQB増田がパスを投げた。

 そのパスがエンドゾーン内でフリーになっていたWR川崎の手の中におさまり、逆転のTD。最後まで攻めの姿勢を貫いた学生援護会に勝利の女神が微笑んだ。

 試合後、学生援護会の松岡ヘッドコーチは「収穫は最後まで諦めずに、こういう勝ち方ができたこと。今までにはない一皮むけたROCBULLが見られてよかった」と選手達を讃えた。
 次の鹿島戦に向けては「春はいい試合ができたので、今度は勝ちにいく。以前ほどの力の差は感じなくなった」と、意気込んだ。