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解説記事
松下電工インパルス VS オービックシーガルズ
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
松下電工インパルス 0 10 0 0 10
オービックシーガルズ 0 0 7 0 7

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鉄壁インパルスが接戦を守りきって決勝進出!

 12月18日に神戸ウイングスタジアムで行われるジャパンXボウルに駒を進めたのは、創部30周年を迎えた松下電工インパルスだった。

 今年、関西で初めて行われるXリーグの優勝決定戦。「是非、WESTのチームが・・・」という地元の期待を一身に背負いながら、CENTRALの強豪・オービックシーガルズと対戦した松下電工。
 試合開始早々にチームをアクシデントが襲った。リーグ戦中からオフェンス・ディフェンスとともに重要なポイントとしてあげてきたキッキングチーム。その要であるK/P太田がパントキックの際に体を痛め、試合出場が不可能となったのだ。

 「どうなることかと思った」と村上監督。しかしその窮地を救った男がいた。RB石野だ。
 相手ファンブルで得た敵陣48ヤードからのオフェンス。QB高橋(幸)からWR野口、塚崎、そしてRB小林のランでゴール前23ヤードまで迫った。
 ここで超ベテランRB粳田が中央を力強く抜け13ヤード前進。エンドゾーンまで残り10ヤードまで迫ったが、ここから攻めあぐねFGを選択した。ここで登場したのが、その1分前にK太田が怪我のためキックできない旨を伝えられたRB石野だった。

 学生時代にこそK経験のあったRB石野だが、Xでは初めてのFGトライ。27ヤードの距離を思い切って蹴り、見事に成功させチームに貴重な先制点をもたらした。

 次のシリーズの松下電工。4thダウンで一度は攻撃権を放棄するためパント体型を敷いたが、スナップの乱れと相手チームのラッシュの隙を突き“臨時P”石野が、右オープンを「本当はペナルティもの(笑)」(村上監督)のスクランブル発進。ゴール前8ヤードまでの27ヤードを独走する。
 最後は、QB高橋(幸)からWR丸山へのTDパスが決まり、10−0とリードを広げた。

 オービックは前半終了間際にゴール前8ヤードまで迫ったが、QB高橋(大)の投じたパスを、松下電工LB東にインターセプトされ攻守交替。そのまま前半を終えた。

 「蹴れば蹴るほどミスが出始めた」とRB石野。後半もK/Pを務めたRB石野が、今度はパントスナップの乱れもあって、パントキックを失敗。
 いきなり敵陣14ヤードからの攻撃権を得たオービック。左右からカウンターフェイクの入ったランプレーで、その中央をエースRB古谷がエンドゾーンまで走り抜け、ここはすんなりTD。7−10と点差を縮めた。

 これ以降は両チームとも動きがなくなってしまった。
 4Qの松下電工、交代出場したQB高橋(公)がゴール前まで落ちついたドライブ。ダメ押しのまたとないチャンスになったが、TDまで残り1ヤードでRB粳田がボールをファンブル。攻守交替。
 試合残り1分58秒。オービックの2ミニッツオフェンスに、関東からもやってきたサポーターの期待が寄せられた。自陣3ヤードから。プレーはあまり進まないものの、松下電工の反則により前進を繰り返し、ハーフライン近くまで陣地を進める。

 しかしここから松下電工の強力DL陣が最後の踏ん張り。スピードあふれるラッシュを見せ、ボールキャリアに強烈なタックルを連発。結局10−7で試合を守りきった。

 松下電工の村上監督は「ディフェンスはプラン通りに守ることができたと思う。オフェンスは相手ディフェンスが強かったので厳しい内容となった。(ジャパンXボウルは)昨年FINAL6準決勝で敗れたアサヒビールが相手なので借りをしっかり返したいと思う」と話した。

 一方、オービックの大橋ヘッドコーチは「松下電工のディフェンスが強力なので、ロースコアゲームは覚悟していた。強風の影響もあって、ロングパスをコールしづらいと云うこともあった。今後はメンタリティもさることながら、技術やフィジカル面の向上にもっと取り組まなければ」と、来季の巻き返しを誓った。

 松下電工ディフェンスは、破壊力あるオービックの“サーカス”オフェンスを、パス喪失82ヤード、ラン喪失44ヤードに抑え込んだ。さらにパワーアップする松下電工ディフェンスをジャパンXボウルでも注目していきたい。