オービックシーガルズ VS アサヒビールシルバースター |
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オービックが攻守に圧倒!新星QB龍村がMVP受賞 |
第30回の記念大会を迎えるパールボウルは、8年ぶり2回目の出場となったアサヒビールシルバースターと、2年ぶり5回目の出場を数えるオービックシーガルズの対戦となった。 春のファイナルマッチにふさわしく17000人が詰めかけた東京ドームが、試合開始直後から大いに沸いた。 オービックの先発QBは、この日が2度目のスターターというQB龍村。そのオフェンス4プレー目。「練習では全然決まらなかった」(QB龍村)と本人も苦笑いするビッグプレーが鮮やかに決まる。 QBからRB新川に一度手渡されたボールを再びQB龍村に戻してのロングボム。このフリーフリッカーのパスが、エンドゾーンめがけて走るSE水口への50ヤードTDパスとなり、オービックが先制に成功する。 アサヒビールはQB有馬でスタート。WR高橋へのパス、RB花房のランなどで、大きく左右揺さぶりをかけるが、出足の速いオービックディフェンスに思うようなゲインが続かない。 しかし、日本代表パンターのアサヒビールP山口が滞空時間の長い大きなパントキックでオービックオフェンスをゴール前に追いやると、アサヒビールDL高谷が、エンドゾーン内でRB白木を仕留めセイフティを奪う。 続くアサヒビールのオフェンスをFG不成功に終わらせた後のオービックオフェンス。 自陣28ヤード付近から、QB龍村のスクランブルがロングゲインとなって敵陣にはいると、QB龍村からSE脇田へのパス、RB古谷ランなどで次々とダウン更新。 最後はゴール前1ヤードからRB白木が飛び込んでTD、TFPも決まって14−2とリードを広げる。 なんとか追いつきたいアサヒビールもQB有馬からTE橋詰めへのパスを成功させ追撃にはいるが、オービックLB古庄、R九乗らの攻撃的な守備に、ドライブを断ち切られる。 2Qに入ると、オービックが敵陣48ヤードから、RB新川の48ヤード独走のTDランを決め、20−2(TFP失敗)と、アサヒビールを突き放す。 後半にはいるとアサヒビールはQB金岡を投入。試合の流れを取り戻すべく、じっくりとオフェンスを指揮。互いに何度かパントを繰り返す拮抗した展開ながら、アサヒビールが徐々に陣地を進めて行く。 しかし、先に突破口を切り開いたのはオービックだった。 自陣29ヤードからのオフェンス。QB龍村がWR水口へのパス、自らのランなどで連続してダウンを更新すると、QB龍村からWR水口へ、「水口さんを信じて投げ込んだ」(QB龍村)という、この日2本目となる43ヤードロングボムが決まってTD。27−2と試合の流れにほぼ決着をつけた。 「今日のテーマは丁寧にプレーすること。試合前には腹をくくってました」とQB龍村。いままで経験した一番大きなゲームは「関東学生リーグ時代(神奈川大出身)の東大との入替戦、しかも負けました」と笑う。 「初めての優勝。MVP受賞ももちろん初めて」。練習生から加入したチームで、3年目の春に大きな花を咲かせた。 この大一番を制した若き司令塔の出現に、オービックの大橋ヘッドコーチも「期待以上の出来」と、満足げ。「新しいメンバーがカラーを発揮して、それがいい刺激になっている」と、この春に進化したチームに手応えを感じてる。 だが「本当にいいカタチになっているのか、これからじっくりと研究したい。今日からがスタート」と、秋に向けての準備はもうすでに始まっている。 「全体に力不足。特にプレッシャーディフェンスに対しての準備が足りなかった」とアサヒビールの深堀ヘッドコーチ。「こういう状況でもオフェンスが点を取れるように取り組んでいきたい」と、今後の課題をあげる。 「新しいメンバーが入っても、しっかりと機能するオービックのディフェンスは、本当にシステムがしっかりしている証拠」と、本日の覇者を高く評価した。 |
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