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解説記事
富士通フロンティアーズ VS オンワードスカイラークス
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
 富士通フロンティアーズ 7 0 10 3 20
オンワードスカイラークス 0 0 0 6 6

攻守に気迫溢れるプレーで富士通が3年ぶり2度目の栄冠

 試合残り時間1分38秒。オンワードスカイラークス(ON−SKY)の4thダウンギャンブルが失敗となり、富士通フロンティアーズは自陣11ヤードからのオフェンス。得点は20−6で富士通がリード。
 目前の勝利を確信し、どこか落ち着かない様子のベンチエリア。
 しかしそこへ藤田ヘッドコーチのゲキが飛ぶ。「まだや!まだディフェンスあるぞ。準備しておけ!」。

 その瞬間、チームは緊張感を取り戻した。藤田ヘッドが春から目指したという「勝ち方を知っているチーム」の姿だった。
 果たして、残り2回のタイムアウトを使いきって時間をコントロールし、ON―SKYは残り時間30秒のオフェンスをもぎ取る。
 ON―SKY最後のオフェンス。ダウン更新後、ゴール前20ヤードからQB冨澤の投げたTDパスを、富士通DB大浦がインターセプトに仕留め、走り出した瞬間に時計が0となる。富士通が3年ぶり2度目のパールボウル制覇を決めた。
 藤田ヘッドコーチ新体制となってからは、初の「タイトル獲得」となる。

 先制点は富士通。試合開始早々のシリーズ。ON―SKYの先発QB冨澤がダウンの更新なく攻撃を終えたのに対し、富士通QB月野のオフェンスが冴える。

 要所でWRブレナン、河瀬、米山らにパスを決めながら、RB森本、進士のランで連続のダウン更新。
 最後はRB森本が、相手ディフェンス陣を2人、3人と振りほどきながら、17ヤードTDラン(TFP・K成功)。7−0と富士通が先取点を奪う。

 その後は、両チームが拮抗し激しい競り合いが続く。
 富士通DB植木が2連続インターセプトでQB冨澤のオフェンスを断ち切れば、ON−SKYもディフェンスフロント陣の粘りでエンドゾーンを死守。追加点を許さない。
 ゲームはそのまま後半戦へと突入する。

 後半開始早々、富士通が攻勢を仕掛ける。キックオフリターンから始まったオフェンスを、RB進士、QB月野のキープで連続ダウン更新。相手のオフェンスを一度パントに追い込んでから、今度はQB月野からWRブレナンへ、立て続けにパスが決まりゴール前14ヤード。
 ここで右サイドライン際を駆け上がったWR河瀬へTDパスが決まり、14−0と富士通に追加点。

 さらに次のON-SKYオフェンスのパントを、PR米山が40ヤードのビッグリターン。これをK長谷の37ヤードFGにつなげて、17−0。
 4QにもQB月野は、WRブレナンへのパス、RB森本のランでじっくりとオフェンスをドライブさせ、K長谷のFGで締めくくり20−0と、さらにリードを広げる。

 このまま終わるわけにはいかないON―SKYも、後半から交替出場したQB小島のロングランなどの奮闘で、TDを1本返すが時すでに遅し。ファイナルスコア20−6で富士通が2006年のパールボウルを制した。

 「選手一人ひとりが自分たちから勝負に挑み、勝負強くなった」と富士通・藤田ヘッド。春から気迫の充実を感じさせるチームの実力が本物であることを証明した。
 「いつも周囲を信じてやっているだけです」と答える大会MVP受賞のQB月野。「まだまだ完璧にはほど遠い。もっと決めなければ・・・」と、さらに上を目指している。

 「この悔しさを秋に持ち越しですね」とON−SKY・市瀬ヘッド。「まずはあたり前のことをきちんとやること。修正点もまだたくさんある。これからです」と、秋本番に向けての雪辱を誓った。
 【パールボウル広報委員会】


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