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FINAL6

解説記事

松下電工インパルス VS 鹿島ディアーズ
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
松下電工インパルス 0 0 0 6 6
鹿島ディアーズ 3 3 0 7 13

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 攻守盤石。鹿島が7年ぶりの決勝進出 

 2006年社会人日本選手権への出場権を決めるFINAL6準決勝。西日本会場の大阪市長居球技場では、WEST1位の松下電工インパルスと、アサヒビールシルバースターを14−6で下し、勝ち上がってきた鹿島ディアーズが対戦した。

  「いくつか危ない場面もあったが、強力な松下電工ラインに対して選手がよく頑張ってくれた」(鹿島・森ヘッドコーチ)。
  試合は攻守に渡りゲームを優位に進めた鹿島が、13−6で松下電工を破り7年ぶりの選手権出場を勝ち取った。

  試合開始早々、鹿島がチャンスをもぎ取る。松下電工QB高田からのパスを受けたWR長谷川へ、鹿島DL木下が激しいファンブルフォース。ファーストプレーから鹿島がターンオーバーを奪う。

  ディフェンスが創ったチャンスに先発QB尾崎らオフェンスが応え、RB平手のランを軸に松下電工陣へ進撃。
  ゴール前1ヤードからの4thダウンギャンブルは松下電工ディフェンスが踏ん張るものの、結果的にこれが次のシリーズのFG成功に繋がり、3−0と鹿島が先制する。

  第2Qの鹿島。自陣5ヤードからのオフェンス。QB尾崎からWR東畠へのパス成功でダウンを更新すると、RB池場、平手のランなどで連続ダウン更新。
  TDには至らなかったものの、K鹿島が30ヤードFGを確実に決めて6−0とする。

  「チャンスを活かせなかった、点差以上にウチはやられていた」と松下電工の村上監督。
  後半に入っても、なかなかドライブしない松下電工オフェンス。 

 時折QB高田が非凡な能力のスクランブルを見せるが、攻撃の軸となるRB石野らRB陣が、鹿島のフロントを突破することが出来ない。

  ディフェンス陣が我慢を続ける中、3Q終了間際から松下電工オフェンスがようやく動き出す。

  松下電工自陣48ヤードからのオフェンス。WR樫野のリバースプレーでダウン更新すると、WR下川、霊山へ立て続けにパスが決まり敵陣14ヤード。
  QB高田のキープでゴール前1ヤードとすると、最後はRB粳田が飛び込んでTD。しかし、TFPのキックを鹿島ディフェンス陣がブロック。6−6の同点となる。
  だがここで鹿島の「勝負のパス」(鹿島・森ヘッドコーチ)が決まる。
  追いつかれた鹿島のオフェンスシリーズ、自陣30ヤード付近。QB尾崎からWR東畠への38ヤードのロングパスが成功。一気に敵陣へと攻め込むと、ここからRB平手、池場らが力強く前進。
  ゴール前4ヤードからRB平手がエンドゾーンに駆け込んでTD。13−6と勝ち越しを奪う。

 時間はまだ10分以上残っていた。
 だがここから松下電工に回ってきた2回のオフェンスシリーズを、鹿島DL木下、佐々木、金らが激しいチャージで粉砕する。

  鹿島、最後のオフェンス。残り時間3分と少し。RB平手のラン2回で慎重に時間をつぶした後の3rdダウン6。ここでまたしてもQB尾崎から今度はWR松永へ、「勝負」の38ヤードロングパスがヒット。
  残り時間が2分を切り、時計が進む。この時点で松下電工の希望の灯が消えた。

  「まだ母校のことを考える余裕はないですよ」と鹿島のQB尾崎。今季は母校・関西学院大が、このQB尾崎をエースに出場して以来、5年ぶりの甲子園ボウル出場を決めている。
  「次(JXB/16日)も勝って、翌日(甲子園ボウル/17日)は気持ちよく観戦したいですね」。チームに勝利を呼び込む鹿島のエースが微笑んだ。