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ライスボウル

 2003年に創部50周年の節目の年を迎えた立命館大学パンサーズ。2003年シーズンも、前年度に引き続き、関西学生リーグを7戦全勝、甲子園ボウルでも2年連続で関東学生リーグ代表に圧勝し、「学生史上最強」と京都大の知将・水野監督に言わしめた。

 80年代後半から90年代初頭にかけて、立命大が「無冠の帝王」と呼ばれた時代。
 群雄割拠の関西学生リーグで毎年のように優勝候補筆頭に挙げられながら、関学大、京都大の前に、あと一歩が届かずリーグ制覇には至らなかった。

 この長い助走期間を経て、1994年に部の本拠地を、京都衣笠から琵琶湖湖東のBKC(びわこくさつキャンパス/滋賀県草津市)に移転、この年に悲願の初優勝を成し遂げる。
 以来、同率優勝も含め関西学生リーグで5回優勝。甲子園ボウルでは目下無敗。昨シーズンは、ライスボウルでXリーグチャンピオンのシーガルズを破ってついに初の日本一となり、「無冠の帝王」は「無敵の帝王」となった。

 アメリカンフットボールへの人気が急激に伸びた1980年代あたりから、立命大も、大学における課外活動支援の一環として本格的にこの競技へのバックアップをはじめ、人材の確保、環境の整備に乗り出した。
 1984年から、現在の"無敵パンサーズ"の礎を築いた仁ノ岡氏(当時監督)、平井総監督(当時ヘッドコーチ)が指導体制の充実にあたり、本場米国からコーチを招聘、またNCAAの超強豪・オクラホマ大へ研修に出向くなどして、現在の基盤となる"ファンダメンタル"重視の練習改革を行った。
 この系譜はいまに受け継がれ、現在の古橋ヘッドコーチ体制の元、橋詰オフェンスコーチが持ち帰ったオクラホマ大ショットガンは"RITSガン"となり、パンサーズ歴代最強のオフェンスシステムとして、導入3年目にして大輪の花を咲かせる。

 立命大の学校アイデンティティ「知の活力と理性で未来をひらく大学」として、「未来を信じ未来に生きる。そこに青年の生命がある」の想いがある。
 その方法論の一つとしてのアメリカンフットボール、そしてパンサーズは位置づけられる。
アスリートの宝庫・立命ディフェンス陣 (C)日本協会  現在も社会人Xリーグに数々の名選手を輩出している。
 中でもNFLを狙うトップアスリートとして挑戦を続けるLB河口正史(現:アサヒ飲料)や、DB里見恒平(現:オービックシーガルズ)、今年NFL−Eに合格したDB小路浩之(現:松下電工)らは傑出した存在。
 またフィールドの選手のみならず、関西からは初のNFLチア合格者となったタンパベイバッカニアーズの小島智子も含め、彼らはパンサーズが育んだ世界に羽ばたくフットボール選手達。

 さらに経営学部の特別講義として、NFL協定科目「プロスポーツビジネスの未来」を開講し、NFLという世界一のスポーツビジネスを展開するプロ組織を学ぶことにも積極的に取り組んでおり、全学を挙げてこの競技を支援している。

 立命大が甲子園ボウルで初優勝した1994年。自身も社会人チームでの経験がある平井総監督(当時監督)は、「ライスで勝たないと意味がない。あそこが日本の頂点」と語った。
 つまり「社会人チームの能力は明らかに学生より上。競技者として"上"に挑戦するのは目標として当たり前」と、当時は『甲子園ボウルまで』という考え方が支配的であった学生リーグの枠組みを超えて、早い時期からライスボウル制覇を狙っていたチームでもある。
 「98年シーズンのライスボウル(99年1月3日)で、リクルートシーガルズ(現;オービックシーガルズ)にコテンパンにやられたとき、ここで勝てる能力を身につけることがチームの目標になると、あらためて痛感した」。

 今季、破竹の勢いでリーグ戦を勝ち進む中、記者団から浴びせられる賞賛の言葉にも、立命大の選手達は「いや、これではまだ日本一にはなれない」と、語ることがしばしばあったのも意識の表れであろう。
 2002年チームとの違いは、との問いに古橋ヘッドは「学生が自分たちの目的と意識を明確に持って自分たちで作り上げたチーム」と胸を張る。特に「主将DB高橋のキャプテンシーがチーム全体を一つにまとめている」と、高く評価した。

 「(リーグ初優勝から)ここまで来るのに10年かかりました。いいチームになりましたよ」と、ライスボウル後の平井総監督。宿敵の京都大、関学大を破り、甲子園ボウルを経て、目標のライスボウルへ。
 Xリーグチャンピオンのオンワードスカイラークスを真っ向勝負で破って、無敵の公式戦32連勝。2年連続の日本チャンピオンへついに登りつめた。

 「勝った瞬間には、もう次の関西学生リーグが待ってます」とは、試合後の古橋ヘッド。ライスボウルのスタンドにも、いつものように関西学生リーグ対戦校のスカウティングスタッフの姿があった。
 2004年は全く新しいチームで、パンサーズの新たな挑戦が始まる。


FINISH RESULT 2003
   9月 7日 62- 0 vs 関西大学イーグルス
   9月20日 59- 0 vs 同志社大学ワイルドローバー
  10月 4日 61-10 vs 甲南大学レッドギャング
  10月19日 42-13 vs 神戸大学レイバンズ
  11月 1日 31- 0 vs 京都大学ギャングスターズ
  11月15日 62- 0 vs 近畿大学デビルズ
  11月30日 24-21 vs 関西学院大学ファイターズ
甲子園ボウル 12月21日 61- 6 vs 法政大学トマホークス
RICEBOWL  1月 3日 28-16 vs オンワードスカイラークス