今春パールボウルチャンピオンに輝いた鹿島ディアーズ。昨年に続いてのディビジョン全勝優勝でのFINAL6進出と、史上初の春秋連覇に向けて順調だ。 |
その鹿島を代表するのが超強力なディフェンス。リーグ戦での総失点28点は松下電工に次いで2位だが、レベルの高い中堅チームが揃ったEASTでこの得点を達成することは容易ではない。 森ヘッドコーチの「今がスタートラインだが、今年はスタートラインに立つまでに1戦1戦を勝ってくることが大変だった」という言葉からもわかるが、厳しいリーグ戦で失点をここまで抑えたディフェンスの活躍が非常に大きい。 鹿島ディフェンスで最も強力なポジションがLB。LB比留間、岡橋、牧口のLBトリオはまさに脅威。ランディフェンス、パスカバー共にリアクションが早く、またブリッツに入っても強力なラッシュ、タックルを見せる。 中でも、LB比留間は圧倒的な存在感を発揮。すべての要素がトップレベルのLBといっても過言ではない。 そのLB陣とともに強力なパスディフェンスを見せているのがDB陣。DB佐野、栄、山本、白井、生田、松本らスピードのある選手が揃っており、そのスピードをいかしたパスカバーで、インターセプトを量産してきた。またスピードを活かした得意のDBブリッツも強力な武器となっている。 唯一、不安があったのが春に多くの怪我人を出してしまったDL陣。シーズンに入ってからもランディフェンスに不安はあったが、最終戦ではDL木下も本格的に復帰し、DL飯田、佐々木らと強力フロントがFINAL6直前に復活。 このシーズンを通じて、新人DL金やDL松澤らの若手が大きく成長したことも非常に心強い。 |
一方のオフェンスは、好調なRB堀口のランを中心にプレーを展開する。 課題はOL陣にスロースターターな感じがあること。試合前半戦でのOL陣の出来は、タフなゲームが予想されるFINAL6では、試合結果を左右しかねない。どこまで改善できるか気になるところだ。 RB堀口以外にも、エースQB鈴木を筆頭にWR関澤、板井らベテラン勢が活躍している今年の鹿島。 「ベテランがチームを上手く引っ張ってくれている」(森ヘッドコーチ)。ベテランの頑張りが、オフェンス全体に良い雰囲気をもたらしている。 もう1つ、鹿島オフェンスで注目したいのがセカンドQB陣だ。 圧倒的なスピードで試合の流れを変えるQB笹野。パンターとしても起用できるQB仲田、何かやってくれるんじゃないか、という期待をさせる新人QB尾崎(関学大)と、3者3様の魅力がある。 上位進出の鍵となったロースコアーゲーム。FINAL6初戦は、CENTRALのオービックシーガルズ相手に激しいディフェンス合戦を演じたが、僅かに相手のチャンスが上回った。 夢の春秋連覇は、来季に向けての新たな目標となった。 |
FINISH RESULT 2004 | ||||
9月10日 | ○ | 45−14 | vs IBM BigBlue | |
9月25日 | ○ | 24− 7 | vs 学生援護会ROCBULL | |
10月 4日 | ○ | 20− 0 | vs オール三菱ライオンズ | |
10月24日 | ○ | 21− 7 | vs 五洋建設パイレーツ | |
11月 2日 | ○ | 20− 0 | vs アサヒビールシルバースター | |
FINAL6 | 11月21日 | ● | 3−10 | vs オービックシーガルズ |
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