5年連続でWESTを制覇した松下電工インパルス。開幕からXリーグ新記録となる4試合連続完封勝ちするなど、今シーズン、松下電工はこれまでに増して「ディフェンス」に磨きをかけてきた。 リーグ最終戦となったアサヒ飲料との対戦では、3TDを奪われ、229ヤードを喪失するなど厳しい戦いを強いられたものの、気を引き締め直す絶好の機会にもなった。 |
さて、そのディフェンスだが、村上監督は「昔はブリッツ一本槍で、当たりはずれが多かったが、ここ数年バランスよく守るというプランで戦っている。それがようやく板に付いてきたのではないか」とその強さを分析している。 なんと言っても第1線のメンバーが強烈だ。DLには年々パワーアップする36歳の大ベテランのDL脇坂、「ウチのチームで良かった」と、村上監督を安心させるDL山中、他にもDL角田、梶本、三輪ら、相手ブロックを破壊し、RBをスクリメージラインから前に出さない破壊力を見せつける。 またそのDL陣の有り余るプレッシャーのため、LB東、杉本らはフリーになって動けることが多く、相手がスクリメージラインを抜けてきても、早い段階でタックルしてロングゲインを許さない。 もちろん、DB陣もベテランDB野村を筆頭に、DB山田、仲田、富田らが安定した能力を発揮しており、大きな穴は見つからない。 あえて言うなら、アサヒ飲料戦で148ヤードを喪失したパスディフェンスぐらいだろうか。 そして松下電工のもう一つの強味がキッキングゲームの完成度の高さだ。村上監督はキッキングチームに関しても厳しい評価を残したが、K/P太田の存在はチームにとって心強い。 特にパントキックの正確さはWESTナンバーワン。確実に陣地を挽回し、強いディフェンスにつなげてフィールドポジションを有利にしてきた。FGもシーズン途中から好調で、オフェンスが攻めきれない時にも、3点は確実に追加する展開が可能なのだ。 またKR/PR小林らが、試合の流れを引き寄せるビッグプレーを見せるなど、オフェンス以上に攻めることを得意としている。 |
そしてオフェンスだが、ディフェンスやキッキングチームに比べると苦労しそうだ。 QBは高橋(幸)が完全に一本立ちし、ほぼ試合を任せることができるレベルにはあるが、強いディフェンスを相手にロングドライブを繰り返す能力には、まだ若干の疑問符がつく。 ベテランQB高橋(公)もスタンバイ出来ているが、あくまでも試合の流れを変える場面で起用したい。 RB陣では、RB石野がリーグ戦でWEST2位となる342ヤードを走った。RB小林も1回の平均獲得距離が11.1ヤードとロングゲインが期待できるランナー。あとはOL陣がしっかりとブロックできるかどうかだろう。 WR陣ではWR下川、丸山らがリーグ戦で結果を残しており、空中戦にも万全の態勢で臨めそうだ。 昨年よりジャパンXボールと名称が変更となり、初めて関西で開催される日本社会人選手権決勝へ向けて。 またチーム結成30周年の記念すべき節目の年として、西のパワーハウス・松下電工インパルスがエンジンを全開で頂点を目指す。 |
FINISH RESULT 2004 | ||||
9月12日 | ○ | 45− 0 | vs 内外電機マーヴィーズ | |
9月26日 | ○ | 68− 0 | vs 阪急ブルーインズ | |
10月 9日 | ○ | 23− 0 | vs ファイニーズフットボールクラブ | |
10月23日 | ○ | 38− 0 | vs アズワンブラックイーグルス | |
11月 6日 | ○ | 20−19 | vs アサヒ飲料チャレンジャーズ | |
FINAL6 | 12月 5日 | ○ | 10−7 | vs オービックシーガルズ |
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