オービックシーガルズは、株式会社オービックがメインスポンサーとなってから2年目となる。そして今年は創部20年のメモリアルイヤー。1988年に社会人1部リーグに昇格して以来、強豪チームとしてその名を馳せてきた。 現在のXリーグ体制となった1996年に、初代Xリーグチャンピオンの栄誉を獲得。1998年もXリーグを制し、2度目の日本一に就いた。 それ以降はFINAL6に駒を進めるものの、なかなか王座を奪回できずにいたが、2002年には3度目の社会人チームの頂点に返り咲いたが、昨年はFINAL6で初戦敗退、という不満の残る結果に終わった。 |
今シーズンは、ディフェンディングチャンピオンのオンワードスカイラークス(ON−SKY)、進境著しい富士通フロンティア−ズ、再び実力を蓄えてきた日産スカイライナーズら、強豪がひしめきあう『死のディビジョン』と呼ばれた激戦区CENTRALで死闘を繰り返し、順調に勝ち星を重ねた。 最終戦でON−SKYにこそ敗れたが、4勝1敗で乗り切り、7年連続のFINAL6出場を決めた。 この成績を支えたのが強力ディフェンス。総失点は昨年の41点に比べ、10点増えて51点だが、『死のディビジョン』を考えれば、納得のいく数字といえよう。 いきなり天王山となった富士通とのリーグ初戦では、第2Q途中まで10点のリードを許したが、DB古庄、里見のロスタックルや、QBサックで富士通オフェンスの流れを止める。 これに応えて、オフェンスが奮起して2TDを奪い逆転。その後もDLの強烈なヒットで相手のファンブルを誘発させ、そのままボールを奪ってエンドゾーンに駆け込みTDを決めるなど、一気にモメンタムをつかんだ。 この試合後、大橋ヘッドコーチが「力のある相手オフェンスにディフェンス陣がよく食らいついてくれた」と評価するように、常に得点を奪いにいくアグレッシブなディフェンスを象徴するゲームだった。 |
昨年不調といわれたオフェンスは、今シーズン203点をあげ、昨年に比べて119点も向上させた。 その中心として活躍したのがRB古谷。全試合でTDを記録することはできなかったが、得意のランで9TD、パスでも2TDを奪うポイントゲッターぶりを見せつけた。 個人記録のラッシングヤードでは、最終節に富士通のRB森本に抜かれ、リーディングラッシャーを惜しくも逸したが、その活躍ぶりは目をみはるものがあった。 FINAL6でも彼の走りに、チームの浮沈がかかっている。 また昨年Xリーグパッシング獲得ヤードを更新したON−SKYのQB冨澤に迫る記録を残したQB高橋(大)。7インターセプトを喫してはいるものの、1000ヤードを超えるパス獲得は、果敢にアタックした結果といえよう。 新人K金親(国士舘大)、QB龍村(神奈川大)コンビも、新人らしからぬプレーを随所でみせてチーム力の底上げに貢献した。 「今年は勝つことを目標にしてきた。しかしメンタルエラーが多い。良いプレーと悪いプレーの差が激しい」と、リーグ戦の中盤にコメントした大橋ヘッドコーチ。 最終戦のON−SKYに敗れた後には、「ボールへの執着心など詰めの甘いところの理由を考えてきちっとリセットして、もう一回新しいチームを作るつもりでやる」と、チームを立て直し、FINAL6初戦の強敵・鹿島ディアーズを、気迫溢れるディフェンスで最少失点に抑えて勝利を果たした。 |
FINISH RESULT 2004 | ||||
9月15日 | ○ | 27−24 | vs 富士通フロンティアーズ | |
9月23日 | ○ | 77− 3 | vs クラブハスキーズ | |
10月11日 | ○ | 38− 7 | vs 日産スカイライナーズ | |
10月23日 | ○ | 55− 0 | vs 東京ガスクリエイターズ | |
11月 1日 | ● | 6−17 | vs オンワードスカイラークス | |
FINAL6 | 11月21日 | ○ | 10− 3 | vs 鹿島ディアーズ |
FINAL6 | 12月 5日 | ● | 7−10 | vs 松下電工インパルス |
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